試合結果詳細

ハリエンジュ｜１３１２０｜７
アカシアＡＳ｜３０１１ｘ｜５

ハリエンジュが勝てば三つ巴制の大会連覇がかかる最終戦は夕日が差し込む中プレイボール。この対戦がアカシア野球大会屈指の好ゲームになることは誰が予想できただろうか―

アカシア先発は寺西。初回、浮足立つアカシアが立て続けにエラーを犯し１点を先制されるがその裏、ハリエンジュ先発のサウスポー片岡からランナーを溜め、２死２，３塁からチャンス５の藤本が右中間へ逆転の２点タイムリーツーベースを放つと続く近藤もライトへタイムリーヒットを放ち３点を返す。

するとハリエンジュもすぐさま反撃。エラーで出したランナーをヒットで返すという効果的な攻撃でこちらも３点を返し逆転に成功する。

３回表にも１点を奪われ５対３となったアカシアはその裏、仁多藤本がヒットとフォアボールでチャンスを作るも近藤浅野が凡退。打席には貧打者坪内が向かいベンチはなんとか繋いでほしいと祈るような思いで見つめるとその坪内が片岡の直球を振りぬくと目が覚めるような鋭いライナーがセンター前へ弾み再び１点差。自らの力で点を取り合う好展開に観衆からも「野球っぽい」と感心の声が上がる。続く平石が四球で繋ぎ２死満塁で打席にはキャプテン村田。主将の一打に期待するチームメイトの声援を胸にその小さい体に見るからに気合いの入った面持ちで打席へと向かう。片岡に対しツースリーとし、捕手弘中が選択した最後の球は内角低めへと落ちるスライダー。これを振り抜くも無情にも打球は三塁手山下の正面へ。サードベースを踏みチェンジとなり再逆転はならず。

４回表、流れを変えるべくアカシアの投手には１試合目で鮮烈デビューを果たした近藤真司がマウンドへ。次郎丸重原に連打を浴びるも弘中をファーストフライに打ち取り２アウト。となり打席には今日ここまでタイムリーを含む２安打と好調の片岡。振り抜いた打球はセンター前へ。２塁走者次郎丸を刺すべくセンター村田が猛ダッシュするもこの打球をなんと後逸してしまう。まるで若かりし日の東京ドームでの前田智徳のような失策で走者二人が生還し点差は３点に広がる。村田の目には光るものが。

その裏リリーフしたTAICHIから大倉は凡退するも続く三者が四球を選びTAICHIをマウンドから引きずり下ろす。代わった山下から近藤も四球を選び１点を返す。明るい雰囲気が売りのアカシアベンチは沸き上がる。しかし後が続かず連続三振に切ってとられてしまう。

５回表は近藤が三者凡退に打ち取り流れは完全にアカシア。上位打線に回る次の回の再逆転は間違いないと思われた矢先、上空には雷鳴が響き渡りグラウンドには大粒の雨が降り注ぐ。球場はまさかのスコールで水浸しとなり試合続行は不可能と判断され無念の降雨コールド。

これによってハリエンジュの優勝が決まりアカシアは２連敗となり無念の３位となる。第７回アカシア野球大会は２試合を通じて安定した投手リレーを見せたTAICHI主将率いるハリエンジュオールスターズが優勝を手にし、冬夏連覇を果たした。