試合結果詳細

アカシアＡＳ｜００００００００｜０
ハリエンジュ｜００１００００ｘ｜１

一月四日、正月明けの寒空ではあるものの、空は快晴、風は軟風。最高の野球日和の中、アカシア総監督の意地を見せたい村田率いるアカシア、アカシア随一の実力者である平石率いるニセアカシア、前人未到のアカシア大会三連覇がかかるTAICHI率いるハリエンジュの三つ巴形式での第九回アカシア野球大会は開催された。

去年の冬のアカシア大会での反省を活かし、グランドの霜対策としてブルーシートを敷いていのだが、あろうことかそのブルーシートの内側だけが湿っているというまさかのハプニングはあったものの、10時30分、グランドにナインは集まり、滞りなく開会式が行われた。プログラム一番はオーナー平石による開会宣言。次に前大会優勝のハリエンジュオールスターズによる優勝トロフィーの返還が行われた。全チーム全選手が目標とする優勝トロフィー。その神々しい輝きは選手達を魅了した。（トロフィーはカズ選手が小学生のころ書道コンクールで入賞したときのものです。協力ありがとうございます。）

プログラム三番、2013年度ゴールデングラブ賞選手表彰が行われた。大倉選手による紹介をうけ次々とグランドに足を踏み入れるアカシアの名手達。紹介をうけた彼らの顔には自信と誇りが写っていた。

プログラム四番はミスターアカシア村田による挨拶。彼のひょうきんなキャラクターを活かしたユニークな挨拶で会場に大爆笑の渦をまきおこした。

最後に選手宣誓。厳正な抽選の結果、この晴れ舞台には勝原選手が選ばれた。シャイで友達の少ない勝原選手の控えめな選手宣誓にて、開会式は終了し、ついに、アカシア、ニセアカシア、ハリエンジュによる三つ巴戦の火蓋が切って落とされた。


第一試合はアカシア対ハリエンジュ。先発はこれまでアカシアを支えてきたダブルエース、アカシア寺西とハリエンジュTAICHI。開幕戦にふさわしいカードとなった。

ハリエンジュ先発のTAICHIは制球に苦しむ。二回に先頭の野球をファーストゴロにしとめるもその後二人に四球を与えてしまいツーアウト一二塁。ここでバッターはキャプテン村田。しかしここはサードゴロに打ち取り無失点で切り抜ける。続く三回にも二つの四球を出してしまうも寺西をサードゲッツーに打ち取りピンチをまぬがれる。

対するアカシア先発寺西は完璧な立ち上がりをみせる。一ヶ月ノースローでの調整を続け万全の状態の寺西はキレのある変化球と安定した制球で、二回まで外野にさえ打球を飛ばさせない。

寺西とTAICHI両者無失点で抑えるも対照的な立ち上がりであった。

試合が動いたのは三回裏。ハリエンジュの攻撃。大川、近藤が打ち取られツーアウトから、二番岡部Jrがセンター前ヒットを放つとアカシアセンター勝原がこれを後逸。ツーアウトランナー二塁とする。ここで三番次郎丸。ツーストライクと追い込まれながらも、センター前にヒットを放ちこれがタイムリーに。ハリエンジュは待望の先制点を挙げる。

先制されたアカシアだか四回表、意地をみせる。先頭の野球がライト前ヒットで出塁し、次の弘中も火の出るようなレフトオーバーのツーベースを放ちノーアウト二、三塁に。後続を打ち取りツーアウトとし、一打逆転のチャンス、バッターボックスに入るはアカシアキャプテン村田。マウンドにはハリエンジュキャプテンTAICHI。最高の舞台が整い、両軍に緊張が走る。ワンストライクツーボールから投じた三球目、村田は力強くバットを振り抜くもショートフライに倒れてしまい軍配はTAICHIへ。この試合のターニングポイントであろう場面、ここを凌いだハリエンジュは勝利を大きく引き寄せた。

五回裏からハリエンジュは岡部Jrに継投。この岡部Jrが完璧なピッチングをみせる。五回から七回までを投げヒット０チャンスすら作らせない。アカシア寺西も結局失点はこの一点だけ。その後はノーヒットで七回を投げ切り味方の援護を待つ。

最終回八回表アカシアの攻撃は一番からの好打順。しかし先頭の的場、松林は簡単に打ち取られてしまいツーアウト。アカシアは三番大倉。誰よりも野球を愛し、誰よりもこの大会を楽しみにしてきた彼が簡単に打ち取られるわけがない。好投手岡部Jrの球に必死に食らいつきフォアボールをもぎ取る。続くは好打者寺西。寺西も気持ちのこもったスイングをするも、最後は空振り三振に打ち取られてしまいゲームセット。息の詰まるような投手戦は0対1でハリエンジュが勝利を手にした。

これでハリエンジュは優勝に王手。逆にアカシアは崖っぷちに立たされてしまった。