試合結果詳細

ブラックバード、痛恨ドロー 今季初勝利またもお預け 守乱響き、終盤のリード守れず
2025年シーズンの初勝利を目指すブラックバード、終盤にリードを奪いながらも最終盤に追いつかれ、規定により引き分けに終わった。先発投手の緊急回避や序盤の守備の乱れが響き、勝利を目前で逃す悔しい結果となった。

【緊急登板の村上、奮闘も…】
この日、ブラックバードは3番に体重100キロ超の金子を起用する「重量打線」で試合に臨んだ。しかし、先発予定だった颯音が前夜の深酒により遅刻、先発での登板が不可能となり、約1年ぶりの実戦登板となる村上が急遽マウンドに上がった。村上は「突然のことで準備は万端ではなかったが、チームのために腕を振ることだけを考えた」と当時の心境を語る。
立ち上がり、走者を背負う場面もあったが、りんちゃんの好守もあり初回は無失点。するとその裏、2死二、三塁の好機で村上が自らを援護する右前適時打を放ち先制。「必死に食らいついただけ。先に点を取れたのは大きかった」と、投手ながら貴重な一打を振り返った。

【序盤の失策重く】
しかし、直後の守備で流れが一変する。中堅手・臺の三塁への送球が大きく逸れる痛恨の失策。これには右翼を守っていた海斗も「レフトに投げたのかと思った。あれで流れが変わってしまったかもしれない」と唇を噛んだ。このプレーをきっかけに失策が続き、村上は安打を許さなかったものの、記録上自責点0となる3点を失った。

【打線奮起、一時逆転】
2回3失点（自責点0）で降板した村上の後を受け、颯音、そして3番手の海斗がマウンドへ。海斗は「とにかくこれ以上点はやれないという気持ちだった」と、ストライク先行のテンポの良い投球で試合を落ち着かせた。
すると打線が奮起。終盤、辻井、荻原、小菅、そして廣田がそれぞれこの日複数安打となるヒットを放つなど、集中打で逆転に成功。「みんなが繋いでくれたチャンス。ものにできてよかった」と、この日マルチ安打の廣田は語った。

【守護神、粘投も実らず】
2点リードで迎えた最終盤、ブラックバードは抑えの岩崎に勝利を託した。しかし、岩崎は前日の登板による疲労の色が濃かった。「体は重かったが、言い訳にはできない。任された以上、抑えるのが仕事、体の半分はロキソニンで構成されているので問題はない。」と語るも、変化球中心の苦しい投球を強いられる。粘りを見せたが、最後に相手打線に捉えられ同点打を浴びた。直後に時間切れとなり、試合は引き分けで終了した。

勝利目前でのドローに、チームには重い空気が漂った。試合後、チーム関係者は「勝てる試合だっただけに悔しい。今日の課題をしっかり反省し、次こそ今季初勝利を掴みたい」と語り、次戦への立て直しを誓った。