試合結果詳細

7/30

初回、先発江口はランナーを許すも安定したコントロールで相手打者を打たせて取り無失点と無難な立ち上がり。
その裏、2死から3番渡邊の左中間ツーベースヒットでチャンスを作るも後続倒れ先制ならず。
2回は相手6番打者へ甘く入った球を仕留められ右中間を破られるスリーベースヒットを浴び、その後センターへの犠牲フライを献上し先制を許す。センター渡邊の悪送球もあり献上した1点だった。
しかしその裏、5番高原が四球を選び出塁。6番江口がしっかりと送りバントを決めてチャンスメイク。7番島袋も相手を揺さぶりながらサードへの進塁打でランナー3塁へ進めた。その後内野安打で同点に。さらに9番神野の詰まりながらも外野へ持っていくタイムリーヒットで見事勝ち越し。
その後、ピッチャー江口はランナーを許すも要所で安定した投球を見せ4回まで失点を許さない。ただ、攻撃も追加点が欲しいところではあるが出塁すらできず4回まで無得点。
5回、死球でランナーを許した後タイムリーを浴び同点に追いつかれる。さらに6回にも連打から得点を許し逆転される。
追いつきたい打線は6回、1死から3番渡邊の右中間へのスリーベースヒットでチャンスを得る。しかし続く4番江藤が三振。5番高原は死球で出塁、すかさず盗塁で引き続き2死2、3塁のチャンスも後続倒れ無得点。
7回、ピッチャー江口がファーストベースカバーに入った際に右足を負傷。神野の緊急登板となった。押し出しやタイムリーヒットを許し4失点。しかし同じく緊急での出場となったライト高橋の2つのファインプレーでなんとか切り抜ける。
その裏、粘りたい打線は7番島袋が意表を突くサード方向へのセーフティバントで内野安打、エラーも絡み2塁へ進塁。さらにタイムリーで1点を返すも後続倒れゲームセット。

ピッチャー江口の投球はコントロールもよく、いつもより奪三振は少ないが非常に安定したものだった。それを支えていたのがスライダー。キレがあり、ストレートの軌道で打者の手元で曲がる相手にとっては厄介な球となっていた。基本的にストレート主体の組み立ての投手なのではあるが、この試合に関してはやはりストレートの方が相手打者はアジャストできていたか。あのスライダーが要所で今以上に自信を持って投げられれば幅が広がるはず。
キャッチャー島袋の存在も大きい。初スタメンマスクで堂々たるキャッチングやリード。しっかりピッチャーへ声をかける場面も多く見られた。ショートバウンド等の低めのキャッチングの技術が高い。基本がしっかりできているようにも見えた。本来は肩も強い選手であるため、送球も練習すればチームを救う頼れるキャッチャーになるだろう。

島袋は攻撃でも存在感を光らせた。今まではただ打っていたという印象の打席も多かったが、この試合は相手を揺さぶる嫌な打者になっていた。最終回でのセーフティバントは見事だった。軟式でのバントは意外と難しいと言われる。前試合でもセーフティバントでヒットにした島袋。技術の高いその武器で相手が守り難い打者になった。

この試合はバントがキーポイントとなった。2回に追いついたのも江口がしっかり送りバントを決めてからの得点。7回の1得点も島袋のセーフティバントから。チームの指示は特になく「状況から判断、お前に任せる」だった為、自らバントを選択し成功させている。そもそもバントが少ないチームではあったが過去の敗戦での改善点は「打てないなら工夫しなければ」というものが多数だった為、今後の巻き返しに向けてキーとなる試合だったのではないかと考える。