試合結果詳細

試合終了時間14:30（5回裏で終了）。

2021年シーズン最終戦は札幌ドームにて。今年はコロナの関係で、ジャンガ恒例の家族サービスイベントが出来なかったため、選手はここぞとばかりに家族をベンチに招待し、非日常を経験させることで自身の家庭内株価を上げることに必死だ。
初回、四球からの三者連続三振というジャンガの攻撃から始まった札幌ドームの見所は早速その裏に訪れる。
前々回の試合から内野は動きが固く、先頭打者の打球がレフトに高々と打ち上がったとき、内野陣は「球が俺に来なくて良かった」と安堵していたが、今日の外野はいつもと環境が違い、照明が容赦なく外野手の視力を襲っているとは思いもしなかった。落下点に入るもののボールは「チっ」という音を響かせながら外野手のグラブを擦り地面に落下。「相手も同じ条件だから何も言えないが、照明のせいでボールが見えない。まずは落ち着いて、声掛けを大事にしよう」。ベンチに戻った後、レフトかさおりはチームにこう声を掛けた。その回はその後に四球、安打で無死満塁となるが、普段ならホームゲッツーを狙う体制のところ、かなむら・すがわの二遊間コンビは「なんかいつもと雰囲気が違う。臨機応変に、今日の閃きで対応するのがベスト」とアイコンタクトし、1点は覚悟のセカンドゲッツー体制へ。すると打球は読み通り二遊間へのゴロ。結果としてはゲッツー崩れとなったものの、読みが当たったことが自信となりその後を内野への凡打で切り抜け、最少失点で初回を終える。
札幌ドームの雰囲気に飲まれて動きが固かったナインだが、反撃の2回。先頭のふくだが内野の頭を越える執念の安打、8番のすがわもファウル粘り勝ちで四球を拾い、2死二、三塁で9番かさおりは冷静にセンター返しを決めて、2点を返し逆転に成功する。コーチャーを務めるすずきも「その後の2死満塁でフルカウント。冷静に“投球モーションでランナーゴー”の指示ができた」と、普段誰もやることもないコーチャーを落ち着いてこなし、流れはジャンガに傾きつつあるのを感じていた（応じていたランナーはいなかった）。
2回裏。普段はキャッチャーフライが一切見えないというかわぐちだが、今日はいつもと違っていた。「打球が見える。今日は動ける。取りに行く」と前の回でもキャッチャー小フライにダイブを見せていたが、この回も動きは軽快だ。「よし、取れる」と投捕間のフライが上がったとき、彼はそう感じて動いた。だがしかし、内野陣は普段絶対に取りに来ない彼の動きを見ておらず、内野と投手間のみで連携したため、今回投手・捕手が激突するアクシデント発生。「早速声掛けができなかったので事故が起きたが、今後はキャッチャーもフライ捕球に来れるので守りは手堅くなるし、何より成長の現れだ。また、今日は2人に怪我がなかったのも良かった。ジャンガはドームと相性が悪く怪我人が出るジンクスがある」と、次のプレーで、低空ライナーに飛び込むも取りきれなかったふちせは振り返る。そのプレーの影響か、ふちせは力むと両足を攣るようになると言い、圧迫感を無くすためにスパイクを脱ぐ。
スコアが動いた4回裏は、ピッチャーがかなむらに変わった直後に内野が恒例のお祭り状態になった。打ち取った内野ゴロを弾く。ショートに変わったふちせは結局アップシューズでも両足を攣りボールを投げられない始末。そうこうしているとヒットも打たれ、気持ちも折れかける寸前の3点を失った。かなむらは「自分は昔からお祭りが好きで賑やかなことは嬉しいが、自分がマウンドに登ることでチームをお祭りモードにしてしまうことは悲しい。来年はいいムードで守ってもらえるよう、テンポ良く投球できるようにしたい」と来年に向けて語った。
5回表、四球と暴投で1点を返すも残念ながら反撃はここまで。予定していた試合終了時間の14:30になるため、5回裏の守備でゲームセット。最後はしっかり守り切りたかったが、相手の集中力・隙のなさは見事であり、ホームスチール（ジャンガとして2試合連続）を決められてしまう。
今シーズン最終戦は、2安打に抑え込まれた打撃面、安定したプレーが出来なかった守備面、球威はあり三振もあったが四死球もあった投球面など、来年に向けた課題が浮き彫りとなった試合となった。
が、今日は家族サービスデイ。楽しければ問題なし。みょうどう「1番打者らしく全打席出塁して盗塁もした。家族にカッコいいところを見せることができた」。さいとう「自分が首位打者で3番打者であることが嘘ではないことを家族に証明ができて良かった」。すがわ「家族に草野球に対する理解をしてもらうことが大事。ドームを楽しんでもらえて良かった」。ふくだ「10年後は今日ベンチにいた子供たちとドーム試合に出る。それまでには140キロを投げられるよう鍛えたい」と、各選手は家族に対するアピールを無事成功。
対戦頂いたチームの礼儀正しさ・明るさ・雰囲気の良さのおかげもあり、楽しく思い出に残る一日で今シーズンを締め括ることができた。
また来年も頑張ろう。