試合結果詳細

くくく……遂にこの時がやってきたか…

喫煙所でシャドーピッチングを繰り返し、バブルサッカーでは体幹を鍛えに鍛えてこの時を待っていた。

7回裏、ツーアウト1.2塁
「ピッチャー 渡邉」
そうコールされると共に私は颯爽とマウンドに上がった。
今日はセカンドゴロ3つを無難に捌き、打撃でも打ててはいないが感覚は良かったので気持ちは乗っている。

どうやら投球練習は5球のようだ。
調子のいい私にとって一球で充分だが……まぁいい、とりあえず投げよう。

ストレート、ツーシーム、シュート、スライダー。様々な球種を投球練習で見せつけ、どことなく白石の反応も良い。

さぁ1球目。
「ズバァァァァァァァァァンンンンンン！！！！」
渾身のストレートが決まった。
どうやら今日は打たれる気がしない。

しかし、気持ちが油断したのかレフト前にタイムリーを打たれて失点してしまう。
ただ、あのランナーは私の出したランナーじゃないし、まぁ別にいいだろう。

そして2人目、渾身の高速スライダー。
「シュウウウウ！！キュッキュッ！！くわっ！」
悠に90キロは出ていただろうか。

ショートゴロに打ち取りピンチを乗り切り御役御免。

試合には負けてしまったが今日の自分自身のプレーは非常に満足いくものだった。

次の先発は私だ！！！


渡邉