試合結果詳細

クライマックスシリーズに駒を進め西武ドームに向けたトーナメントの幕が開ける。

下位打線が四球をしっかり選び上位の坂本（博）、白神のヒットで塁を埋めるものの中々得点に繋がらず苦しい展開となる。その状況でも諦めずついに5回には今季加入の高村や高橋の活躍もあり3点を返しようやく反撃開始。しかしその後すぐに4点を失い6点差で迎えた最終回、意気消沈したチームのベンチに声が響く。「湿気た顔しとるな、俺にすべて任せとけ」この試合、初回からベンチで監督業に徹していた岩下がついに登場。いつも通り騒ぎ立てて意気揚々と打席に向かい審判に対し代打俺を告げる。2ボールからの3球目。打ち返された直球はファーストのグラブを弾きノーアウトでランナーが出塁。

まだこの試合は終わったわけではない。

そこからは今シーズンの象徴ともいえるしっかりとした下位打線の選球、そして上位、中軸の怒涛の連打。一気に3点を挙げついに3点差まで詰め寄り、尚も2アウト満塁。一打逆転の打席には緊張の岡部が入り追い込まれるものの執念の四球を選びこれでついに2点差。左打席には代走から出場の高井が入り得意コースのインコースを一点張り。相手投手から投じられた直球は待ち構えている内角へ。これを高井が芯で捉え相手二塁手にはじき返す。しかし、これをかろうじてグラブに収め一塁手へ送球したところで無情のゲームセット。あと一歩のところで逆転には至らなかった。

しかし、点数は獲られたものの前回の試合からかつてのストレート、スライダーの制球が戻った橘の貫禄ある投球、5戦連投となる村野の熱投が光っていた。
所々で生じる細かいエラーは来シーズンへの課題だろう。

これで2020年のシーズンが終了。「3年間で西武ドームへ」目標を掲げた一年目。コロナで開幕が遅れる、人数が中々集まらない等様々イレギュラーな事象はあったもののこれまでのJOLTSからの成長も見え、またハッキリと自分たちと上位チームとの差、課題も見えた非常に充実したシーズンであったように思われる。厳しい冬を乗り越えまた来年の春、グラウンドに一回り成長した選手たちが集まることを楽しみにすることで今シーズンの締めくくりとしたい。