試合結果詳細

天皇杯の初戦はレッドウィングス。あまり対戦経験がないうえに相手チームも若返りを図っておりデータが限りなく少ない。
そんな中での春木の立ち上がり、スリーボールからの三者連続三振と最高のスタートを飾る。その好投に打線が早速応える。初回、2番の成岡が死球で出塁すると、続く星野が左越えのツーベースで三塁二塁のチャンスを作る。迎えた4番の彦坂が追い込まれながらもショートへ叩きつけたゴロを放ち、これに成岡が好スタートを切る。前回のメガ戦で出来なかった「転がせば何とかなる」を体現してくれた。でも軟式野球はこれでいいのだ。
相手投手も爽やかな好青年であり、力強い直球と高いところからドロっと曲がり落ちてくるカーブが特徴的。いかに高めの真っ直ぐに手を出さないかが求められた。未完成ではあるがなかなかの力を秘めた投手である。
０更新が続く中、試合が動いたのは4回裏。この回先頭の高倉が死球で出塁。次の1点が勝負を決すると感じていた北村は続く中村へバントを命じた。初球、惜しくもファールとなり結果は送れず三振。一死一塁で迎えた続く髙橋にも、アウト一つを献上してでもスコアリングポジションに高倉を進めるべくバントのサインを出した。髙橋は見事にバントを決め、迎えるは先週のメガ戦でも先制タイムリーを放っている永田。永田はここでも痛烈なピッチャー返しをお見舞いし、弾いた打球がセンターへ抜ける間に高倉が鬼の形相で本塁を駆け抜けた。ここが勝負所と読んで徹底した結果、選手が奮闘し得点につながる。そのタクトこそ名将そのもの。解説者が小早川であれば勝負眼の札を掲げていたことだろう。大野豊はどうだろうか。
ピンチの裏にはチャンス有り、とはよく言ったもので、追加点を奪った直後の5回表、春木は自らの四球でピンチを招き満塁とされる。厳しいジャッジにも泣かされながらも最後の力を振り絞ってこの試合一番の山場を抑えた。
その裏、お返しとばかりにこちらも連打と四球で一死満塁のチャンスを作るも後続が倒れ無得点。
最終回は髙橋が3人で締めゲームセット。この試合の得点者はどちらも死球で出た走者。野球の怖さがここにもある。
兎にも角にも初戦を突破。アップもして声も出してチーム一丸でどんどん勝利を重ねましょう。