試合結果詳細

港区夏季大会決勝戦。6月から開催された本大会は長い梅雨の影響もあり、約2ヶ月半にも渡って戦いが繰り広げられてきた。
対戦相手であるエームは準決勝でワールド野球部(8/22練習試合)を19-0で破り勝ち上がってきた、投打で力を誇るチーム。
エームの先発投手は林昌勇(元ヤクルト)を彷彿させるような速球とスライダーを武器とする本格派サイドハンド。
1回表、NFは久々の速球と変化球を前に3者連続三振に切って落とされる。
その裏、NF先発の臼井は、今日の試合が9イニング制であることを直前に伝えられ動揺を隠せない中ではあったが、負けじと3者凡退に打ち取る。
2回に試合は動く。臼井は1塁にランナーを背負いながら2アウトとするも、3番打者にライト大江の頭上を越えるタイムリーツーベースヒットを打たれ先制点を許す。大江はこの日、グローブに対して愛用のニベアだけでなくハタケヤマのオイルを塗ったものの、捕球機会はなかった。
しかしNFはすぐさま反撃に出る。ニュー手袋、ニュースパイクを揃えながらも監督業に専念していた杉尾が今季初出場、初打席、初ヒットで出塁すると、続く1番常光が会心のツーベースヒットを放つ。ゾンビのようにしつこいNFにプレッシャーを感じたのか、林昌勇のワイルドピッチで杉尾、常光が生還し逆転する。
しかし強豪エームも黙ってはいない。
3回表、2アウトから2番にフォアボールで出塁を許すと、3番に右中間を破るタイムリーツーベースヒットを打たれ、すぐさま同点に追いつかれる。
両者が拮抗する中、5回表。ノーアウトから新人王候補の松山がヒットで出塁すると、続く杉尾が手堅く送りバントを決め、得点圏にランナーを進める。やはり一味違うNFから圧を感じたのか、またしても林昌勇のワイルドピッチの間に松山が生還。再びNFがリードする。
守りではキャッチャー中野、ショート杉尾の好プレーもあり、臼井は緩急交えた投球で4回以降強力エーム打線を0点に抑える。
1点リードで迎えた最終回。あとアウト3つで5年振りの優勝となる大一番。
その緊張感、初の9回のマウンドという独特の雰囲気に飲み込まれたのか。臼井は先頭9番打者にスリーベースヒットを打たれ、続く1番打者にはフォアボールを与え、サヨナラのランナーを出してしまう。しかし2番を三振で抑え、1アウト2、3塁で3番を迎える。
ここまで150球以上を投じ臼井のスタミナはほとんど残っていないなか気力で投じた153球目(概算)、途中出場の清野が守るライト前に鋭い打球が襲う。清野の果敢なプレスも一歩及ばず、ギャンブルスタートを切っていた2塁ランナーまで生還し、3-4×のサヨナラゲームとなった。
長く、そして熱いNFの夏は終わった。