試合結果詳細

今シーズン１１戦目
好野連第１０節
対平岡ファインズ戦

目が覚めた瞬間に雨と気付かされるほどの天候。
雨量は強くないものの、確実に降る小雨と強風が心を折ろうとする悪天候。

人数が１０人とギリギリの中、強風吹き荒れるジャックポット球場で王者平岡ファインズに一矢報いたあらすじを報告します。


先発は投手組合会長の佐々木選手。
巧みな投球術で並み居るスラッガー達の芯を外しにかかる。
しかし不運にも詰まらせたセンターフライがフェンスを超えるという、豊平Ｃの夏の風物詩が発生。
また何でもない内野フライが強風でポトリと落ちる不運が重なり４回６失点。(自責点は３点)
ただ投球内容はさすがの一言。
かわすピッチングの真髄が凝縮されており、二番手ピッチャーへの布石となった。

さて、５回からはヤングライオン阿部拓也選手。
可愛い顔をして今日は球が走っており、唸りをあげるストレートがゾーンに決まる。
相変わらずストライクとボールがはっきりしているが、佐々木選手の布石も有り、力でねじ伏せるパワーピッチングに相手も苦戦。
毎回ランナーを背負いながらも３回無失点の最高の出来を披露。
課題の四球も最小限にし、復活への足掛かりとなる結果になったのではないだろうか。


一方、打撃陣に関して。
特筆すべきは上村選手のマルチと次の塁を狙う貪欲さ。
攻守において躍動する扇の要は頼もしい存在になってきた。
スーパースター阿部巧選手は確変が終わりそうな気配も、ひたむきに内野安打で連続試合安打を継続。
泥くさい安打でも輝きを失わないのがスターたる所以。
そして丹野・菅原選手・佐々木選手にも安打が出て、福島選手も会心の当たりが相手に防がれヒットにはならないが、段々と捕えだしたブンブン打線。


３回までは一切、打てそうになかった中で、二周り目の４回に試合が大きく動いた。

この時点で０－６の敗戦ムード。
スターの内野安打と丹野の復調を告げる安打で二死ながら２塁３塁のチャンスを作る。

バッターは山崎選手。

勝負は一瞬にして決した。
甘目に入った真っ直ぐを振り抜いたその時。
ビヨンド独特の打音を残し、沈黙の中、グラウンドにいる者の視線を集める白い筋が、レフトスタンドに突き刺さった。

反撃の狼煙となるスリーランホームラン。
息を吹き返した札幌BunBun's

そのままさらに１点を返し４－６で迎えた最終回。
先頭の菅原選手が安打で出塁し上村のタイムリーヒットで１点差に迫る。
そして二死２塁でスターに打席が回る。

やはり特別な星の元に生まれた男。
何でもないサードゴロを放ち、何でもなく捕球したにも関わらず、鉄壁を誇ってきたファインズ内野陣がまさかの送球エラー。
貪欲な扇の要はその隙を逃さずトップスピードでホームを駆け抜けた。

同点。

最終回の裏の攻撃なのでもう負けは無くなった。

さあそして打席には丹野がサヨナラの期待を背に打席に向かう。

打ったのは初球。
打球が、狭いセンターに上がった。
角度は上がり過ぎも手応え十分の打球は、誰もがサヨナラを確信した、その時。
先ほどから強風吹き荒れる豊平Ｃに、最後の風が打球を押し戻す様に吹きぬけた。

打球はフェンスに付いていたセンターのグラブに、収まった。
目の前にあった札幌BunBun'sの勝利がスルリと抜けた試合となった。


王者を最後まで苦しめ、価値ある同点引き分けを掴みとった札幌BunBun's。
胸を張って家路についた。


以上、お休みの監督に代わって丹野が戦評を書かせて頂きました。
来週はぜひ勝って祝勝会と称するＢＢＱをしましょう！



【マンオブザマッチ】　対象者２名
山崎　幸宏

※選考委員よりコメント抜粋
・菅原選考委員
「反撃の狼煙をあげるスリーラン！打った後も『ちゃんとベース回れなかったからダメだよね！』と、まだまだ貪欲なこの男！今年のホームランのタイトルとダジャレのタイトルに待ったをかけるのはこの男なのかもしれない…」

菅原　幸輝

※選考委員よりコメント抜粋
・丹野選考委員
「豊平Ｃの申し子が躍動。この球場ではスラッガーだ！調子に乗ってるけど、結果が全てのこの男にＭＯＭ！」