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吉田 薫
22 吉田 薫

投手 / 右右

  • PERSONAL DATA

  • 登録名

    吉田 薫

    性別

    男性

  • 背番号

    22

    投打

    右投 / 右打

  • メインポジション

    投手

    サブポジション

  • プレイヤーの役職

    野球観を根柢から覆す

    スタッフの役職

  • 球歴

    習志野高校ー阪神タイガース

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    1点差。最終回1死満塁。同点そしてサヨナラのチャンス。
    「代打、薫!」
    「さーて、ヒーローは遅れて登場するものさ。」
    良くわからない言葉を吐きながら、薫が打席へ。

    「薫さん!」「薫!」「ハゲ!」「いけ薫!」
    声援が薫の背中に降りかかる。

    「やれやれ、少し静かにできないもんかね。ふっ。」

    初球、ボール球の変化球にバットが空を切る。
    バットとボールの間が冗談ではなく1mくらい開いていただろうか。
    「ま、まさか!!」
    野球博士でギャル命の小澤が何かに気付いた。
    「まさか・・薫さん・・餌を撒いている!?」

    説明しよう。薫は変化球を空振りした。しかもボール球を。なおかつバットとボールの間が2mほど開いているのだ。これを見た相手バッテリーは「全く変化球に合っていないな。全部変化球勝負」となる。だが薫はあえてボールの変化球を空振りして、バットとボールの間が3m開いていることを利用して「さあ、次も変化球でしょ?ふっ。甘い球いっちゃうよ。」とまさに相手の心理の隙を突く「餌を撒いて」いるのだ!

    「あいつに限ってそんなことねーだろ。」
    同級生の小貫が意味深に呟く。

    「ストライーーーークッ!!」

    2球目、まさかのど真ん中変化球見逃し。
    「はっ!!薫さん・・まさか・・」
    普段は物静かな泉が口を開いた。

    「薫さんが餌を撒いていたのって、相手バッテリーではなく、僕たちにだったんではないでしょうか・・」
    「!!!!」

    なんということだろうか。薫が餌を撒いていたのは相手ではなく、実は我々に対してだったのである。恐るべし高等技術。だが、いったい何のために。

    「やはり薫さんは我々の物差しでは測れない・・・」
    小澤が今までの野球観を覆されて困惑している。

    3球目、またしても変化球。薫が待っていたのか待っていなかったのかはどうでもいい。鋭い打球音を残して飛んで行った行方は・・・

    実録野球人列伝 吉田薫編 次回
    「本当はカットする予定だったんだよな~」
    「喜盛の湯にて なになになに~~」

    の2本立てでお送りします。

    ※この物語はほぼノンフィクションです。文中に出てくる人物や名称は全て実在するものであります。

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