試合結果詳細

【区民大会①】

　無念の夏、３年ぶりの初戦敗退。だが、主戦を欠く苦しい布陣にも関わらず、爪痕はしっかり残した。
　８点を追う最終回。不屈のチックスが牙をむいた。１死から池田の死球、佐藤の右前打、日暮の左前適時打で反撃開始。４番の平野が粘って四球を選び、西が左越えに２打席連発のグランドスラム。一気に３点差に詰め寄った。
　猛攻は止まらない。林が強烈な左前打で勢いを加速。乗り遅れた大溝は三振に倒れたが、菊野がフォアザチームに徹して四球で好機を広げ、覚醒した加藤が三塁強襲の適時内野安打。いよいよ２点差に迫ると、途中交代柴崎の思いを背負った池田も四球でつなぎ、ミラクル大逆転劇へのお膳立てを整えた。
　相手は先発した主戦の背番号１８をマウンドに戻し、打席には主将の佐藤。カウント０―２からしぶとくセンターへはじき返したが、打球は正面をつき、無情のゲームセット。あと一歩、及ばなかった。
　エースを欠き、春の準決勝で好投した平野に先発マウンドを託したが、夏の魔物にとりつかれて一回持たずに６失点ＫＯ。それでも全員の力でコールド負けの危機からはい上がり、未来へつながる一戦となった。

　佐藤主将「全員でつないだ最後のチャンスで打ちたかった。悔しさは残るけど、西が意地を見せてくれたし、かっぺの執念も全員を奮い立たせた。平野は次回に期待。秋、やり返そう」

　西（チックス初の２打席連発）「簡単に終わりたくなかった。気合で打った」

　加藤（チーム初安打を含む、執念の２安打）「毎回、打ったボールは覚えてない。無心、無欲でバットを振っていることがいいのかな」