試合結果詳細

今シーズンのリーグ戦初戦となったこの日、当日は夕方から雨予報で、
相手チームはもちろん、天気との戦いも予想されるなか、17時10分に試合開始。

バッテリーはエースの久保と、練習を含めてヤジーズ今季初参加の佐伯圭一郎。グラウンドに向かう際、「久々だし、スタベン（スターティングベンチ）で」と話していた佐伯圭だったが、この日参加予定だった某主力捕手が二日酔いのため欠場することになり、スタメン捕手のお鉢が回ってきたのだった。

何かが起こりそうな雰囲気が漂うなかでいよいよ試合開始。
後攻のYazeesは久保の立ち上がりに注目が集まったが、鋭く落ちる縦スライダーと佐伯圭の好リードもあり、上位打線を3者凡退に抑える上々のスタートを切る。
一方、新顔（だと思われる）ナショナルズの先発右腕も、球速はないものの、ストレートとスライダーのコンビネーションで、ランナーを出しても要所を締めるピッチングを展開。試合は投手戦の様相を呈することとなる。

均衡が破れたのは６回表。先頭バッターがレフト前のフライでヒットで出塁すると、その後3塁まで進む。
この日はサードへの打球が多く、ここもサードゴロに打ち取った・・・かに思われたが、三遊間の打球を追いかけた大手ひが一歩届かず、グラブに当てて、痛恨のエラー。相手についに先制点を奪われてしまう。

久保の好投にこたえられなかったヤジーズの反撃は６回裏。
先頭の中居が意地のデッドボールで出塁すると、羽二生がマルチ安打となるヒットで続く。
その後2、3塁として、ここまで2三振の堅田。
サードへの当たりが相手のフィルダースチョイスを誘い、2点を取って逆転に成功！　打席を振り返った彼の口からは「当てればなんとかなると思った」「祈りが通じた」という、プロ野球選手御用達ではあるものの、そのときのシチュエーションを見事に表したコメントが飛び出した。

久保は最後まで制球と球威が落ちず、7回を完投。時計を見るとまだ18時25分。
読売ジャイアンツの上原浩治が1999年7月4日に横浜ベイスターズ戦（横浜スタジアム）で記録した1時間59分の完投勝利を思わせるような見事なスピード決着となった。

そして、気づいてみれば試合中に雨は１滴も降らず。そう、何かが起こりそうな試合は「何も起きず」に終了を迎えたのだった。
(文責:佐伯あ)