国際大会

WBCオーストラリア代表メンバー!注目選手、過去の成績も解説

2026年3月に開催される第6回ワールド・ベースボール・クラシックWBC)に向け、オーストラリア代表メンバー30名が発表されました。前回大会で史上初の準々決勝進出を果たしたオーストラリア代表は、プールCで侍ジャパンや韓国、台湾といった強豪国と激突します。

今回のWBCオーストラリア代表には、2024年のMLBドラフトで史上初のオーストラリア人全体1位指名を受けたトラビス・バザーナや、現役メジャーリーガーのカーティス・ミードなど注目選手が揃いました。

この記事では、WBCオーストラリア代表の全メンバー一覧とともに注目選手を紹介します。また、国際大会における過去の成績や日本との深いつながりについても解説します。

WBCオーストラリア代表一覧

WBC2026に出場するオーストラリア代表の登録選手30名は以下の通りです。

ポジション背番号選手名所属
投手8アレックス・ウェルズシドニー・ブルーソックス
投手19ラクラン・ウェルズLGツインズ/韓国
投手21トッド・ヴァンスティールセンアデレード・ジャイアンツ
投手22ミッチ・ニューボーンフィリーズ傘下
投手26ケイ・ハンプトンアデレード・ジャイアンツ
投手30ワーウィック・ソーボルトパース・ヒート
投手37ジャック・オラフリンアデレード・ジャイアンツ
投手38コーエン・ウィンシドニー・ブルーソックス
投手39コナー・マクドナルドブリスベン・バンディッツ
投手40サム・ホランドブリスベン・バンディッツ
投手44ジョシュ・ヘンドリクソンアデレード・ジャイアンツ
投手46キーラン・ホールパース・ヒート
投手54ブレイク・タウンセンドレンジャーズ傘下
投手55ジョン・ケネディブリスベン・バンディッツ
投手65クーパー・モーガンアデレード・ジャイアンツ
捕手1ミッチ・エドワーズアデレード・ジャイアンツ
捕手9ロビー・パーキンスブリスベン・バンディッツ
捕手10アレックス・ホール蔚山ホエールズ/韓国
内野手4ローガン・ウェードブリスベン・バンディッツ
内野手6ロビー・グランディニングアデレード・ジャイアンツ
内野手16カーティス・ミードホワイトソックス
内野手28ジョージ・カリルブリスベン・バンディッツ
内野手43ジャリッド・デール起亜タイガース/韓国
内野手52リクリン・ウィングローブブリスベン・バンディッツ
内野手64トラビス・バザーナガーディアンズ傘下
外野手2アーロン・ホワイトフィールドメルボルン・エイシズ
外野手23ティム・ケネリーパース・ヒート
外野手25ウルリヒ・ボジャルスキーメルボルン・エイシズ
外野手34クリス・バーグメルボルン・エイシズ
外野手36マックス・ダーリントンアスレチックス傘下

監督は前回大会に引き続きデーブ・ニルソンが務めます。 ニルソン監督は2000年に中日ドラゴンズで「ディンゴ」の登録名でプレーした経験を持ちオーストラリア人として初めてMLBオールスターに選出された選手でもあります。

投手陣は国内リーグ所属の選手が中心ですが、MLB傘下でプレーする若手も含まれています。野手陣ではシカゴ・ホワイトソックスで活躍する現役メジャーリーガーのカーティス・ミードや、MLB.com発表の「2026年の有望株トップ100」で第20位となったトラビス・バザーナが打線の核となり、パワーのある打撃を武器に前回大会を超える成績を目指します。

WBCオーストラリア代表の注目選手

トラビス・バザーナ(ガーディアンズ傘下)

今大会のオーストラリア代表で最も注目を集めているのが、クリーブランド・ガーディアンズ傘下のトラビス・バザーナです。2002年8月生まれの23歳で、2024年のMLBドラフトでオーストラリア人選手として史上初めて全体1位指名を受けたことで世界的に話題となりました。ちなみに二塁手として全体1位指名を受けたのも、史上初の快挙です。契約金は球団史上最高額となる895万ドル(約14億円)でした。

バザーナはシドニー出身で、15歳の時にシドニー・ブルーソックスでプロデビューを果たしました。2022年にアメリカのオレゴン州立大学へ進学すると、最終年の2024年には58試合で打率.416、28本塁打、66打点という異次元の成績を残しました。2023年にはケープコッドリーグでMVPを受賞し、翌年にはPac-12の年間最優秀選手にも選出されています。

身長182cmとメジャーリーガーとしては比較的小柄ながら、打撃力とスピードを兼ね備えた選手です。MLB.com発表の「2026年の有望株トップ100」でも第20位にランクインしており、2026年シーズン中のメジャーデビューも期待されています。

カーティス・ミード(ホワイトソックス)

カーティス・ミードは、オーストラリア代表の中で唯一の現役メジャーリーガーです。2000年10月生まれの25歳で、南オーストラリア州アデレード出身の三塁手として知られています。

ミードは野球一家に生まれました。父のティムはかつてABL(オーストラリアン・ベースボールリーグ)のアデレード・ジャイアンツでプレーした選手で、カーティスも2017年に同チームでプロデビューを果たしています。

2018年にフィリーズと契約し、2019年にレイズへトレード移籍。その後2020年にはコロナ禍の影響でマイナーリーグの試合が休止したものの、アデレード・ジャイアンツの選手として打率.347を記録。チームMVPを受賞しました。
こうした活躍もあり2023年にはレイズの選手として念願のメジャーデビュー。そして2025年にトレードによりホワイトソックスへ移籍しました。

コンタクトとパワーを両立した打撃が魅力で、二塁もこなせるユーティリティ性も持っています。
またホワイトソックスには今季から元ヤクルトの村上宗隆も在籍し、一塁と三塁を守れるミードは村上とポジション争いをする可能性もあります。
そんな村上との直接対決の可能性もある今大会で、オーストラリア代表の中軸として活躍が期待されます。

ジャック・オラフリン(アデレード・ジャイアンツ)

オーストラリア代表投手陣の中でも特に注目したいのが、左腕のジャック・オラフリンです。現在はABLのアデレード・ジャイアンツに所属しており、前回2023年のWBCで鮮烈な印象を残した投手です。

前回大会では初戦の韓国戦で先発を任されました。当時22歳だったオラフリンは大舞台での緊張をものともせず、韓国打線を相手に無安打無失点の快投を披露します。オーストラリアは8-7で韓国を撃破し、オラフリンは金星の立役者となりました。この試合でオーストラリアが史上初の準々決勝進出を果たす原動力となったのです。

かつてデトロイト・タイガース傘下でプレーした経験もあり、前回大会後もさらに経験を積んでいます。左投手であることも大きな武器で、左打者が多い侍ジャパン戦で先発する可能性もあるでしょう。

オーストラリア代表の投手陣は、MLBレベルの投手が少ないことが課題です。その中でオラフリンの存在感は大きく、チームの命運を左右するキーマンとなることは間違いありません。

国際大会におけるオーストラリア代表の成績

WBC

オーストラリア代表は2006年の第1回大会からWBCに出場しており、今大会で6大会連続6度目の出場となります。長らく1次ラウンド敗退が続いていましたが、2023年の第5回大会で悲願の準々決勝進出を果たしました。

転機となった2023年の第5回大会で1次ラウンド・プールB(東京ドームにて開催)に配置されたオーストラリアは、初戦で韓国と対戦しました。ジャック・オラフリンの好投とパワフルな打線が爆発し、3ラン2本を含む3本のホームランを放つなど8-7で韓国を撃破する大番狂わせを演じました。

続く中国戦では12-2で7回コールド勝ちを収め、日本戦では1-7で敗れたものの、チェコとの試合では8-3で勝利してチーム史上初の準々決勝進出を決めました。準々決勝ではキューバと対戦し4-3で惜敗しましたが、あと1点で準決勝進出というところまで迫りました。

ニルソン監督は「我々の戦力は世界でも十分に通用する」と手応えを語っています。2026年大会では日本、韓国、台湾、チェコと同じプールCに入り、「打って勝つ」スタイルを武器に再び世界を驚かせることを目指します。

オリンピック

オリンピックにおいて、オーストラリア代表は輝かしい実績を残しています。特に2004年のアテネオリンピックでの銀メダル獲得は、オーストラリア野球史に残る快挙でした。

アテネ大会の予選リーグでオーストラリアは日本と対戦し、清水直行から5連打を浴びせるなど9得点を挙げて勝利しました。4勝3敗で準決勝進出を決めると、再び日本と対戦します。この試合で日本の先発は松坂大輔でしたが、オーストラリアは6回に先制点を奪取。完封リレーで1-0の勝利を収め、決勝進出を果たしました。

当時の捕手だったデーブ・ニルソンは、中日ドラゴンズでプレーした経験を活かして日本野球を研究しており、見事にその成果を発揮しました。決勝ではキューバに敗れましたが、前大会までの最高順位7位から大きく躍進して銀メダルを獲得しています。

当時の捕手だったニルソンが現在は代表監督として指揮を執っており、WBCでもその経験を活かして再び日本を苦しめる可能性は十分にあるでしょう。

オーストラリア代表と日本のつながり

オーストラリア代表と府中

オーストラリア代表と東京都府中市には深いつながりがあります。 府中市はオーストラリア野球代表チームのホストタウンとして、国際大会前の事前キャンプ地を提供してきました。

この関係は2018年に始まりました。オーストラリア野球連盟と府中市は事前キャンプの覚書を締結し、同年2月には府中市がオーストラリアのホストタウンに認定されました。

その後、2018年の侍ジャパンシリーズ、2019年のプレミア12、2023年のWBC、2024年のプレミア12において、府中市民球場での事前キャンプが実施されています。

2026年のWBCに向けても、オーストラリア代表は府中市で事前キャンプを実施します。2月21日から26日にかけて公開練習試合が予定されており、2月22日には府中市内の小中学生がオーストラリア代表選手と交流できる野球体験会も開催されます。府中市とオーストラリア代表の関係は、地域交流を含めた幅広いつながりへと発展しています。

オーストラリア代表とコンビニ

オーストラリア代表選手たちの間で大人気なのが、日本のコンビニエンスストアです。事前キャンプで来日するたびに、選手やスタッフが球場近くのコンビニに通う姿が話題となっています。

2024年11月のプレミア12の事前キャンプでは、府中市民球場近くのセブンイレブンに練習後の選手やコーチが続々と押し寄せました。

ベテラン右腕のトッド・ヴァンスティールセン投手は「オーストラリアのものよりも遥かにいい」と日本のコンビニを絶賛しています。「足を踏み入れるとまるでアドベンチャーのようだよ」と品揃えの多さに魅了されている様子を語りました。お気に入りの商品は「メープルシロップとマーガリンのパンケーキ」だといいます。

ヴァンスティールセンは2017年と2023年のWBCに出場した国際経験豊富なベテランです。府中から名古屋への移動中に、セブンイレブンとローソンが道を挟んで隣り合う写真をSNSに投稿し話題となりました。

日本のコンビニ文化は、オーストラリア代表選手たちにとって日本遠征の楽しみの一つとなっているようです。