試合結果詳細

初回の大量失点が最後まで響いた内容の試合。
だが、本試合のチーム目標として「毎回1点ずつ得点する」を掲げたこともあってか、「なんとか出塁しようとする意識」や「なんとか塁上の走者を進めようとする意識」が全体に芽生え始め、6安打で4得点と効率的な攻撃ができたことは大きな収穫。
ブレインズの2投手は共に、球速・コントロール・変化球共にかなり優れた投手であったにもかかわらず、被三振数5、中途半端なフライアウト0という結果は評価できる。
また6安打全てが、センターから右方向（左打者は左方向）であったことからも、無理に大振りせずコンパクトにミートしようとする姿勢が感じられた。
このような攻撃をしていければ、大会などで、ある程度良い投手が出てきても、零封されるようなことは減っていくであろう。
守備面についても、細かな失策は幾つかあったが、全体的に集中力が保てており、それなりに安心して見ていられる内容だったと考えられる。
課題としては、まずはやはり投手。
先発の尚は、練習時と違って、「勢い・躍動感」「打者に向かう気持ち」が感じられない。ストライクを入れようと考え過ぎて、キレイな投球フォームで投げようとし過ぎている感がある。振りかぶってからリリースするまで終始同じリズムで動いており、体重移動・腰の回転で投げられていない。だから、一見身体全体を使ってキレイなフォームで投げているように見えるのだが、「流れ」で投げているだけで、結局は手投げと同じことになってしまっている。コントロール云々以前の問題として、まずは尚本来のキレのある球を投げることが今後の緊急課題。フォームは既にほとんど固定されていると思って良い。あとは、「打てるもんなら打ってみろ！」という気持ちを強く持ち、体重移動・腰の回転の際に最大限の瞬発力を発揮して投げられるようになることが最重要ポイント。そうすれば、上半身は勝手に下半身の後からついてきて、今ほどに肩への負担もかからず、リリースポイントも自ずと安定してくるであろう。今後に期待。
リリーフした守屋は、低めを中心に安定した投球。また投球テンポも良く、守っていても非常に守りやすかった。昨年などは、ちょっと手投げになる悪い癖が出ることもあったが、今の調子を持続してもらえると、チームにとって非常に大きい。

現時点では、GBはまだ未完成のチームだと考えている。だが、完成に向けて良い感じで前進していることを認識できる内容の試合だったと言って良いだろう。「勝つこと」を意識し、常に試合の主導権を握れるチームになれる日も、そう遠くはないと感じた試合だった。
（30湯浅）