試合結果詳細

リーグ戦、アンカーとの2回戦。

この試合、盆休みと重なったことなどもあり、本来であれば先発出場が濃厚な選手たちが軒並み欠場。しかも強豪アンカーとの戦いということで、開始前から苦戦が予想された。

GB先発投手は小島。
相変わらず安定した内容の投球を見せるが三回、失策やまずいプレイが絡み2点の先制を許してしまった。
相手投手の左腕大西は、絶妙のコントロールと変化球、また手元で若干シュート回転して逃げていくクセ球を武器に小気味良い投球。GB打線は打ちあぐね、五回までノーヒットの展開。
このまま終わってしまうかと思われた最終六回、先頭大井が敵失で出塁し次打者アウトの間に二塁まで進み、守屋が技ありの左前タイムリー安打を放ち１対２と追い上げた。その後、守屋の盗塁と松橋の振り逃げ～盗塁でチャンスを繋ぎ、一死2・3塁で代打竹田洋。1ボール2ストライクからの難しい内角の球を、腕をたたんで逆らわずにバットをかぶせ、前進守備のセカンド左を抜く強い当たりの中前安打。サードランナー守屋に続き、セカンドランナーの松橋が一気にホームを駆け抜けた。
相手守備の隙をついて2安打で3点をもぎ取り、見事なサヨナラ勝利となった。

この試合、かなりGBというチームが全体的に成熟してきた印象を強く受けることができた。

一つは、本来レギュラークラスのメンバーが大量に不在のこの状態で、これだけ粘りのある野球ができたこと。それだけ選手間の能力値の差が埋まってきており、全体の底上げがかなりできているということだ。

また特筆すべきは、三回に若干もたついたところがあって2点を奪われてしまったが、その直後、三塁手松橋のファインプレイなどもあって嫌な流れを断ち切り、その後もなかなかチャンスがつくれない中、二塁手大井がファインプレイを連発したり、捕手植松が反応良く捕邪飛を捕球したりと、しっかりと立て直して集中力を切らさず、追加点を許さなかったことが挙げられるであろう。ちょっと前のGBであれば、このような展開になると我慢の限界となって大量失点をしてズルズルと負けてしまうのが常であったことを考えると、相当な進歩と言って良いであろう。

そしてもう一つ。
試合のテンポが非常に良い。特に守備時のテンポが、守っていて心地良いくらいに良いのだ。これはやはり投手の制球力に因るところが大きい。
この試合、小島は六回で2四球（1死球）。決して少ないと言える数字ではないかもしれないが、打者と勝負した上での四球であって、簡単に歩かせてしまったものではない。しかも先頭打者を歩かせた四球は一つもない。
GBの他の投手たちも、能力的には非常に高い選手が多いのだが、この部分で差が出てしまっているのであろう。先頭打者を簡単に歩かせてしまったりすると、どうしても守っている野手には隙ができてしまって、集中力を保つことが難しくなる。そこに打球が飛んでくるものだから失策に繋がりやすくなってしまうのだ。それぞれ小島の投球を参考にして、更なるレベルアップに繋げてもらいたい。

この試合は、挟殺プレイも綺麗に決まったし随所で良い守備も見られたが、強いて言えば、打線が相変わらず大人しい。特に一巡目が簡単にアウトになってしまいやすい傾向にあるようだ。
勿論、相手投手を伺う意味ではある程度仕方のない部分もあるのだが、ほとんどの場合、時間制限のある我々の試合で、「一巡目は様子を見る」などとやっている余裕はない。初回から打者はなんとかして出塁する意識を持つこと、その為にはどうすれば良いのかを考えること、が大切だ。

この試合で言えば、五回以降の姿勢を初回から出せていれば、もう少し楽な展開になっていた可能性だってあるのだ。相手もあることなので、言う程に簡単なことではないのだが、一つの打席に対してもっと強い意識を持って投手と対峙することを忘れてはならない。
その辺りの意識改革ができると、更にGBは進化していくことであろう。

ともあれナイスゲーム！


ＭＶＰ：竹田洋（最終回、代打出場でサヨナラ中前2点適時打）

技能賞：大井（3度にわたってピンチを救うファインプレイ）

敢闘賞：小島（先発して好投、完投勝利）

敢闘賞：守屋（最終回、勝利に繋げる左前適時打と執念の盗塁）


次　点：植松（捕手として先発フル出場で頑張るも、途中までガチガチ）