試合結果詳細

リーグ戦。

クリーンナップを始めとする主力選手が軒並み欠席という状況で、どれだけの結果が残せるのか、本当にGBのチーム力は底上げされているのか、を問われる試合となった。そのため、この試合では1番に捕手竹田尚、4番には荒井が座る新しいラインナップでのプレイボールとなった。
結果、初回から打線がうまく噛みあって（3安打2四死球2犠打）4得点。その後もコンスタントに得点を重ね、五回までに11得点、今期最多得点を挙げた。
また守備面でも、先発湯浅が被安打5を打たれつつも、堅い守備に助けられて四回を1失点、今期初勝利を挙げた。五回にマウンドに上がった竹田匡も後続をピシャリと3人で抑えて快勝した。

この試合、GBは8安打を放ち、また9つの四死球を選んだ。その上で3つの犠打が効果的な場面で決まったことが、まずは大きい。一回、先頭竹田尚が四球で出塁した直後に荒が送って軽々と得点圏に走者を送り、竹田匡の先制タイムリーを生んだ場面、そしてその直後、濱野の2点タイムリーに繋がる松橋の送りバント。この2つのバントが上手く機能して初回の4得点に繋がった。
そして更に追加点の欲しかった三回、無死1・2塁から大井の送りバント。捕手の送球エラーも呼び込んで、一気に試合を決定づける攻撃へと繋がった。
確かに相手投手の制球が乱れており、随分と四死球でチャンスをもらってはいたが、それでもこのような「自分の役割り」を個々が意識して実践できる野球をすると、これだけの得点力を生みだすことができるのだ。更に精度を高めていくことでステップアップしていきたい。

また、GB全体のレベルアップという意味でも、立証できた試合であったと考えて良いであろう。
なんと言っても無失策だったことが、まずは大きい。
この試合、相手打者21人中、18人は内外野に打球を飛ばしている（その他の3人の内訳は三振2、四球1）。それらを一つの失策もなく守ったことは、大きな自信となるであろう。

投手について。
先発湯浅は、だいぶ力を抜いて投げるイメージができあがってきた。ストレートに関しては、ストライクを取りたい場面でほぼゾーン内に投げられる程度には感覚を取り戻してきたと考えて良いであろう。但し、まだ変化球のコントロール、そしてキレに関しては調整段階を出ない。少しずつ良くはなっているが、まだまだ自分自身で納得できるレベルには程遠い。
五回1イニングを投げた竹田匡は、3人の打者のうち2人に3ボールまでいったが、要所で低目にキレの良いストレートが決まり、また投球テンポも良く、充分に戦力になる内容であった。今後の登板機会も増えそうだ。
まずは投球フォームをしっかり確立し、変化球の精度が更に上がれば、エース級の活躍も夢ではないであろう。期待したい。

あえて問題点を挙げるとするならば、試合が半ば決まった中盤以降、若干「なんとしても得点する」といった集中力が途切れる場面もあった。塁に出た走者が、次の塁を狙える場面でスタートが遅れて行けなかったり、ボールを持っている野手を見ていなかったりといったケアレスミスは幾つか見られた。
こういったプレイについては、「大量得点しているから良いでしょ」という言い訳は通用しない。どんな場面でも集中力を保つというのは最低限必要なプレイだ。このような心に余裕のある展開の時にできないようでは、1点を争うような緊迫した場面でできるとは到底思えない。その辺りの意識について、思い当たる節のある選手は、自戒して頂きたい。

ともあれ、ナイスゲーム！


■ＭＶＰ：竹田尚…4打席3打数2安打（二塁打2）1四球で3打点1得点

■技能賞：大井…追加点に繋がる初回の右前安打に1四球1犠打1打点2得点

■敢闘賞：濱野…初回値千金の2点タイムリー安打

■敢闘賞：植松…3打席3四球2得点1打点＆守備範囲の広さを見せた


■次点：竹田匡…球に逆らわないキレイなフォームで左打席初安打