試合結果詳細

モンキーアッシュさんと、なんと府中市民球場での練習試合。
色々なオプションを試してみたいということもあり、先発投手に竹田匡、三塁手に荒井、遊撃手に松橋の布陣にて試合開始。

初回、フォームが安定せず球が高めに浮きがちな先発竹田匡が、モンキーアッシュの強力打線に早速捕まり、野手の2つの失策も絡んだりして3失点。出だしでつまずくという悪い癖が久々に露呈してしまい、後手に回る展開となった。
それでも三回、敵失などによって出塁した濱野・大井を、竹田匡の左前適時打、そしてチャンスどころでの強さが際立ってきた2番竹田洋の2点適時打などで同点に追いつくなど、勝負どころでの繋がりは随分と出るようになってきたと言えよう。
二回・三回と立ち直りを見せた竹田匡であるが四回、またしてもフォームのバランスを崩してしまい、先頭を安打で出した後、連続4四死球を与えてしまい、そこで勝負あり。
結果3対9、安打数も三回の2つだけと大敗である。

だが、個人的には収獲も少なくない試合に感じられた。

特に竹田匡のピッチングについては、まだまだ投手経験が浅いことから安定感には欠けるが、フォームがしっかりとはまった時の投球は目を瞠るものがあった。実際、フォームの安定していた二回・三回・五回においては、一人の走者も出すことなくほぼ完ぺきに近い内容であった。この試合、前半に捕手としてその投球を受けてみたが、フォームが安定していたイニングに関しては、ほとんどの投球が構えたところに入ってきたし、球の伸びも非常に良かった。
この先経験を積んでフォームが固定されれば、小島と並んでGBの強力な二枚看板として活躍してくれるであろうことを確信できた。大いに期待したいものだ。

また2番で先発出場の竹田洋も良かった。
ずっと課題とされていた「インパクトの瞬間の弱さ」がかなり解消されたことから、球を手元までじっくり引きつけることができるようになり、確実性が増してきた。そして最も評価するべきは、どんな状況でも変に力んだりせず、練習通りのスイングをすることができていることである。
大抵の打者の場合、チャンスの場面で回ってきたりすると無駄に力が入ってしまって打てる筈の球を打ち損なってしまうことが多いものだが、竹田洋に関しては、見た限りそのようなことはないようだ。コレは大きい。
裏を返せば、相手投手だってピンチになれば余計に力が入って失投が増え易くなる。だから実は打者にとって、チャンスドコロであればある程、相手投手の失投を狙えるチャンスは増えるのだ。ところが通常の打者の場合は、失投に対して打ち損じをしてしまう。よくチャンスの場面で「うあー、いきなりど真ん中が来て、ビックリして打ち損なったー！」などと言って悔しがる選手もいるが、それはビックリして打ち損なったのではなくて、余計な力が入っているから打ち損なっているのだ。
だから、どんな場面においても練習通りのスイングができる竹田洋は、必然的にチャンスに強い打者になるのだ。もっと言えば、いつでも練習通りのスイングができれば、誰でもチャンスに強い打者になれるである。
各選手、その辺りも意識して打席に入るようにしてもらいたい。

この試合、GBは2安打しか打っていないが、3得点を挙げた。その三回の攻撃については、まぁ敵失に助けられた部分も大きいが、そこそこ評価できるであろう。
だが、他のイニングを見ると、ほとんど全てが三者凡退だ。四回には先頭の矢野が四球を選ぶが荒井の二ゴロで重殺、五回には濱野が先頭で四球を選ぶが、後続が2三振とチャンスを広げることができていない。
ここが問題だ。それぞれの回に仮に1点ずつでも良いのだ。走者は如何に次の塁を狙うか、また打者は如何に最低限走者を進めるか、を考えて実践することが大切だ。安打が打てなくても良いのだ。今いる走者を次の塁に進めてやる為に、自分に何ができるのかを考えて打席に入ることが大切だ。
例えばこの試合、四回・五回にそれぞれ1点ずつ得点できたとしても負けてしまっているが、それでも次に繋がる良い試合だったと言えていたであろう。いや仮に結果として得点に繋がらなかったとしても、得点圏に走者を進めてチャンスを演出できていたとしたら、またもう一歩上の充実感のようなものを味わうことができたのかもしれない。その辺りが少々残念な内容であった。