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じゅうぐんいあんふ
　　　　　　　　　　　　　　　　【従軍慰安婦】

シュン「コースケさん！従軍慰安婦って、なんですか？」


コースケ「戦争中、日本軍に管理され、兵隊さんの相手をさせられた女性のことだよ。
「性奴隷」というもっとふさわしい呼び方をすべきというのが世界の声だけど。
もともとは、日中戦争での強姦(レイプ)事件の多発を案じた現地の司令部が、兵たちの性欲を抑える目的で慰安所を設けたのが始まりだね。」


シュン「強姦(レイプ)が多発って……軍隊って女がいないから、男が男をやっちゃうのですか？？？」


コースケ「ち、ちがう……。兵士による現地女性への乱暴があとをたたず、住民感情が悪くなるのでそれを防ぐためにだよ。あと、民間の娼婦では性病を伝染されやすいのでその予防、遠くの任地で暮らす将兵の気晴らしなど、理由はいろいろ。」


シュン「そうなですか！」


コースケ「その後、慰安所は軍の手で中国各地につくられ、太平洋戦争が始まると、東南アジアや南洋にまで広がったわけ。
日本兵のいる所には必ず慰安婦がいたほどで、その数は少なめの見積もりでも数万人。出身は、日本、韓国、台湾、中国、東南アジアなど皇軍の勢力圏すべてにわたり、インドネシアで抑留されたオランダ女性も強制されてる。」


シュン「石松さんの話なんですが。
戦前の日本では、売春は合法だったって。娼婦が戦地に行き、軍隊を相手に商売しただけって言ってました。」


コースケ「 当時でも、「強制」とか「監禁」は違法行為のはずだよ。娼婦となるには警察の許可が必要だし、やめるのも自由だったそうだね。だましたり強制で売春させた者は罰せられ、まして身売りなんて、本人の同意があっても御法度。
ところが、軍の慰安所の場合。 登録もないし、本人の希望も通らないという、無法なものなんだ。 」


シュン「２ちゃんねるが日本の掲示板なのに、差別や侮辱のやり放題で、民法とかまったく守らないのとおなじですね。」


コースケ「 せやね。「従軍慰安婦の強制連行などなかった」と言い張るのは２ちゃんねらの嫌韓厨に多いね。」


シュン「嫌韓厨が「なかった」と言い張るってことは……やっぱり強制連行は事実だったわけですね。」


コースケ「「強制連行」といっても、軍隊に引き立てられたわけじゃないよ。日本の支配が続いた韓国では現地の組織を動かせたし、地元の警察や業者の仲介があれば、反発も少なかっただろうね。
そうは言っても、こういう仕事だとなかなか人は集まらない。それで、騙してくる場合も多かったらしいよ。「看護婦にする」「工場で働かす」とかで連れだし、現地で売春を強制するというやり方。
「無理矢理じゃないから強制連行じゃない」はウヨ厨らしい屁理屈だね。

本来ならば、慰安所に着いた時に自由意思なのか念を押し、騙されてきた人は帰すべきだったね。でも、そうはならなかった。韓国や中国で集められたのは素人女性が多く、未成年者までいたけど、国際条約では、本人が同意しても少女を慰安婦にしたら処罰の対象だったはずなのにね。」


　

　　　　　　　　　　　　　　　　【白馬事件】


コースケ「これは、インドネシアで起こった有名な強制連行事件。ちなみに「白馬」というのは、「白人女性に乗る」のを意味してたみたいだね。」


シュン「うひゃ～～～っ！！！！」


コースケ「日本軍の一部隊が、抑留下にある何十人ものオランダ人女性を、新設の慰安所に連行、売春を強制した出来事だけど、海外にまで知られてしまい、明るみになったというわけだね。
オランダ政府の調査によれば、この件だけでなく、戦時下のインドネシア全域で二百人から三百人のオランダ女性が被害に遭ったとされてる。」


シュン「二百人から三百人って……かなりの数ですね。ウヨ厨って、通州事件とかはヒステリックに騒ぎ立てて、こういう加害行為のほうはまったく知らんぷりなんですね。」


コースケ「陸軍省の対応は、国際的な非難をかわすために問題の慰安所を閉鎖、白人女性を収容所に戻しただけ。婦人の拉致や強姦は、軍法でも大きな罪だったのに、当事者にはまるでお咎めのなかったところに、慰安婦に対する態度がうかがえるでしょう？
ちなみに、戦後の連合軍によるバタビア裁判で、この件は人道上の罪として裁かれ、死刑一名を含む十一名の有罪が確定してるよ。」


シュン「死刑ですか？　本来、そのくらいの重罪ってことなんですね。」


コースケ「 被害に遇ったのが白人女性だったから、そこまで追及されたんだよ。アジアの女性は泣き寝入りさせられた、それが慰安婦問題の実態なんだ。
実際、女性を虐待したり慰安婦にした罪で日本軍から処罰された者は一人もいないんだから。御国のため身を捧げる皇軍将士に、女性が身を捧げるのは当然ということだね。」


　
　　　　　　　　　　　　【慰安婦の生活】


シュン「慰安婦の生活って、わりとラクチンだと聞いたんですが？」


コースケ「シュンは、楽だったら慰安婦なんてやりたい？　それに、毎日を軍に管理されて大勢のお相手するのが、楽だと思う？　都合のよい例だけもちだして、楽な暮らしだったと言い張る奴もいるけどね。あんなのを真に受けるのはよほど女を馬鹿にした男だけじゃないかな。

南方の戦地で慰安婦にされた女性など悲惨なもので、むしろで囲っただけの部屋の前に、公衆便所のように兵隊が並んで順番を待つ状態。それで休む間もなく次々に、性行為をさせられるだよ。衛生事情は悪いし、許可がなければ外出できない場合も多かったとか。しかも性病を伝染されて……（以下、省略）……。」


シュン「うわ～～～。イヤだなあ！！！」


コースケ「しかも稼ぎは、業者にピンハネされたり、借金の払いで消えたり……。そのうえ支払いは軍の発行する「軍票」だったから、日本の敗戦で紙屑同然になっちゃったよ。 それでも、生きて帰れた人は幸運で、最前線で玉砕戦に巻き込まれたら、命があった人はほとんどいなかったんじゃないかな。」

　

　　　　　　　　　　　　　【ここに題名が入ります】

シュン「慰安婦制度があったのって、日本軍だけですか？」


コースケ「ドイツ軍はアウシュヴィッツなどで美人の女囚を選んで慰安所のようなものをつくったというけど。近代でこれほど大きな規模の従軍娼婦の集団を組織したのは日の丸の軍隊だけみたい。イギリスやアメリカでは軍が慰安所を運営するなんて考えられなかったかもね。」


シュン「 日本軍って、スケベが多かったんだ。」


コースケ「どの国の男も好色だし、好色だから悪いってことはないからね。
問題は、それをどう発散させるかよ。ある意味、日本の男どもをつけ上がらせたのは、おとなしい日本の女性にも責任がないとは言えないし。
だって、同じ時代に英軍や米軍で同じことやったら、婦人団体から猛反発が起こって、戦争遂行に支障をきたしたはずだからね。」


シュン「 慰安婦制度が強姦事件を防ぐ効果って、本当にあったんですか？」


コースケ「日本軍が慰安所をつくったのは、そのためだったのに。慰安所があっても、暴行事件は減らなかったし、住民感情も悪くなるばかりだったらしいね。

人間が戦場に長くいると変になるというのは、今では常識。当時でも、西欧諸国では部隊を交替させたりして戦ったのに、日本の軍隊は、送られた土地で死ぬまでご奉公という場合が多かった。捨て駒みたいに扱われた兵隊さんがヤケッパチな気分になったら、強姦などなくせるもんじゃないよね。」


シュン「 じゃあ、まったく効果がないようなものだったんですね。」


コースケ「 慰安所がなければ強姦が起こるという発想そのものが誤りだった。 この考え方は実は、現代にまで引き継がれてる。女性客を「女性専用車輌」に隔離しなければ痴漢行為は防げないという貧困な発想がそれ。いかにも女性を思いやるようでいて、まったくフェミニズムを理解してない、愚劣な処理の仕方。男性ばかりか女性まで侮辱した、およそ先進国家にあるまじき実情じゃないかな。」


シュン「 従軍慰安婦問題について、政府はどう考えてるんですか？」


コースケ「 『日本政府としては、いわゆる従軍慰安婦問題が多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題であると認識しています。そして、政府は、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からお詫びと反省の気持ちを申し上げてきました。』
（「外務省: 歴史問題Q&A」より）
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/qa/05.html


「今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。」

「いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。」
（「慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話」より）」


シュン「日本政府も罪を認めて、償ってるんですね。」


コースケ「そうとはいえないね。政府がやったのは、アジア平和友好基金を創設し、元「従軍慰安婦」の人々への一時金の支払いをそこに委ねただけ。これは、国家的責任を回避して、民間の募金で償わせるのだから問題ありだね。
「金さえはらえば問題解決」というのでは、まさに娼婦に対する態度とおなじで、これほど性奴隷としてあつかわれた人達を侮辱した行為はないだろうね。」






潤「 『こうした人間を世間ではよく「ケダモノ」と言いますが、これは適当ではないと思います。ケダモノは強姦はしません。相手が合意しないと最終的にはあきらめます。ケダモノは人間のようにレイプなどの恥ずべき行為は決してしません。』」


潤「強制されたかどうかは関係ない。日本以外では誰もその点に関心はない。 問題は慰安婦たちが悲惨な目に遭ったということであり、 永田町の政治家たちは、この基本的な事実を忘れている」



オワリ