試合結果詳細

春季優勝チームと年間優勝チームを決める一戦。勝ったチームが来シーズンAクラスに昇格できる。正直なところこんな偉大な試合に参加する日が来るとはゆめゆめ考えてもいなかった。だが、ここまで来たら勝たなければ。永いガステック野球部史に大きな1ページを残す又とないチャンスなのだから。
試合は序盤から投手戦ではじまった。相手投手は右の速球派。1回表牟田口の四球をきっかけに2死満塁の先制チャンスを掴んだが、6番長南のバットは空を切った。その裏、相手先頭打者のあたりはボテボテのセカンドゴロ。この送球をファーストが捕球できず無死一塁となる。このランナーがすかさず盗塁を仕掛けてきた。だがこの盗塁を強肩山口が見事に阻止した。このワンプレーがこの後の相手ランナーへの大きな牽制になり、試合の流れを変える大きなポイントとなった。
ここから両者一歩も譲らずゲームは中盤に。4回裏相手先頭打者は3番。打球は高々と上がりライトへ。これをライト池田が落球。ランナーは一気に三塁へ。無死三塁のピンチを迎えた。ここで打席には左の4番打者。前の打席を不気味な見逃しの三振に倒れているので警戒をしていたつもりだが、外角低めのボールを前進守備の1-2塁間を破る先制を許すタイムリーを打たれてしまった。しかし、このあとの打者を抑え、最少失点でこの回を終えた。この試合の制限時間が90分なので、時間的には7回まで行くことは予想された。まだ4回、このまま踏ん張れれば必ず逆転できる、チームにただならぬ雰囲気が流れていた。
試合はいよいよ終盤の6回。先頭山下が倒れた1死後、牟田口がしぶとく四球を選ぶ。ここからクリーンナップ。
恐らくラストチャンスだろう。ここで3番がセンターオーバーの3塁打！牟田口が生還し同点！！ベンチは大騒ぎになる。そして続く4番村山が詰まりながらもセンタ-前にヒット。なんと逆転した。流れは完全にこちらに向いていた。次の長南のあたりはライト前に強いゴロで抜けた。これを相手ライトの守備がライトゴロを狙いにいったのか、やや腰が浮いたところで後逸してしまう。これで村山が一気に生還。なんと2点のリードを奪う。
6回の守備は三者凡退に抑え、いよいよ最終回。先頭8番打者を四球で出してしまう。続く9番打者をショートフライに仕留め、1番バッターはサードゴロ、この間にランナーは二塁へ。2番に四球を出し、二死1・2塁。同点のランナーを出してしまった。続く3番はライトに打たれた打者だ。2-2と追い込んだあと打球がキャッチャー頭上に！頭の中で『終わった！』と思った直後ボールがミットからこぼれたのが見えた。いつもなら落胆してしまう場面だったがこの日は違った。バックがさらに元気になる。『さぁやり直そう』そう思えた。そして直後変化球にタイミングがずれていたがバットに当たった打球がセンターへ。普段なら平然と落下点に入る山下がその時は慌てているように見えた。当然抜ければ同点の場面。相手ベンチからは『あるある！』の声が聞こえる。祈る思いで見つめる。山下がキャッチするのが見えた。もう頭の中が真っ白になった、何を言ったか何をしたかよく覚えていないが、今までに感じたことのない歓喜があった。勝った！勝ってしまった！。
今年度秋季大会開幕時はCクラス降格を心配していたのに、まさかこんなことに。
このチームで野球をして20年余り、こんな場面に出会えるとは。
ガステック野球部バンザイ。幾多の諸先輩方々、野球にはなかなか参加できなかったが共に野球部を盛り上げてくれた部員のみなさん。弱小チームを応援し続けてくれた社員の方々。本当にありがとうございました。
さぁ来年は見たこともない世界が待っている。期待も不安もあるなか、ガステックらしい、のびのびと楽しい野球をしに行こう。
あらためて、Aクラス昇格おめでとう。