コスパ最強メーカー「ASK」の代表が語る野球とは。
2020/7/31
<薬師飛鳥さん経歴>
大阪府岸和田生まれ、小学生のころから野球をはじめ、明徳義塾中に進学。全国大会にも出場している。高校は鳥取県にある倉吉北高校に進学し、主にショートとして出場。2年時の秋季鳥取大会では決勝まで駒を進めた。卒業後は大阪学院大学に進学したが野球部には所属せず、在学中の3年生時にグローブメーカーを立ち上げ、現在「ASK」という野球ブランドを立ち上げた。
「自分を育ててもらった野球に恩返しがしたい」このような思いを持って様々な形で野球に携わっている方々は全国にたくさんいるだろう。今回取材させていただいた薬師飛鳥さん(28)も野球に恩返ししたい気持ちを強く持ち、行動している人物の一人だ。
大学3年生で起業、グローブブランド「ysf」立ち上げ
大学3年生の時飛鳥さんの友人たちは、皆就職活動に明け暮れていた。ただ、飛鳥さんは同じように就職活動をしたくない、自分で起業して貢献できることをしたいと考えていた。自分には何ができるのか、考えた結果が野球、そして大好きなグローブへの思いの実現だった。昔から続けていた野球への思いから、グラブメーカーを立ち上げることに決めたのだ。
ただ、すぐにはうまくいかなかった。1年間で売れたグローブは1個。バイトも掛け持ちしながら毎日グローブ営業に邁進していた。
クーニンさんとの出会い
2年目のある日、youtubeを見ているときに現在では野球youtube界で有名なクーニンTVと出会う。まだチャンネル登録者数も2000人程度の時だったが、飛鳥さんは当時から視聴しており、コメントで応援している旨を伝えた。するとクーニンさんから連絡があり、東京で会うことになり、ysfの紹介をチャンネル内で実施してもらえることになったのだ。
そこからグローブの注文が殺到、オーダーグローブの受注が一気に100件も届いたのだ。まさにクーニンさんとの出会いが一気にysfを加速させてくれたのだ。
飛鳥さんのグローブへのこだわり
飛鳥さんのブランドでは硬式用グローブのみ取り扱っていた。理由は「品質がいいものを届けたい」という飛鳥さんの思いからだ。それはysfから離れ、独自ブランドの「てっぺん」を立ち上げたときも同じ。一般的に軟式グローブに使用される革は硬式用に使うものの傷が入っているものなどから使用する。そのため当初は品質へのこだわりから硬式グローブに特化していた。グローブ作りは海外の向上に依頼しているが、自分の足で現地に伺い、思いや工場を自分の目で確認することで、安心できる製造現場を確保している。行動力と思いが飛鳥さんの源泉になっている。
野球や車いすソフトボールの普及への活動
飛鳥さんの野球への思いは支援という形でも体現されている。てっぺんを共に展開していた同僚の友人が事故に遭い、下半身に障害を背負った。その時に始めた車いすソフトボールの会場に飛鳥さんも参加、皆がプレーする姿に心を打たれ感動し、応援し始めるようになった。チームとしても立ち上げ、ユニホームの提供や遠征のお手伝いなど、様々な面で支援を実施している。
てっぺんから新たな独自ブランド「ASK」を創設
てっぺんは今後事業をもっと拡大していきたい思いが強く、方向性に飛鳥さんとして疑問を感じていた。飛鳥さんは自身のブランドを拡大したいという思いより、野球やソフトボールの普及を実施したいという思いが強く、できるだけ安価に道具も提供できるようにしたいと考えているそうだ。この方向性も含め、新たに独自ブランド「ASK」を立ち上げた。YoutubeやSNSを通じて野球の楽しさを発信。一人でも多くの人に野球への興味を持ってもらえる環境を提供することが最大の目的だ。
野球の楽しさを発信するための挑戦
飛鳥さんは「道具メーカー代表」という肩書きの傍ら、社会人硬式クラブチームにも所属している。部に所属していたのは高校の時まで、道具を扱う人間として、木製バットでプレーすることを経験しておきたかったという。とことん自分の行動で経験を得ていき、言葉に説得力を持たせることで子供たちに伝え、野球のために貢献している。また、飛鳥さん自身も野球をもっとうまくなりたい思いも芽生え、今までやってこなかった投手などにも挑戦しており、チャレンジする大切さを自身の行動で表現している。
ASKを続けながら目指す飛鳥さんの立ち位置
周囲から褒められたり、尊敬されることに全く興味のない飛鳥さん。今のASKブランドのお仕事も、本人の感覚では趣味であり、遊び、結果として仕事になっているそうだ。自分がいいと思うものはとことんやっていきたい、結果それが野球の普及につながればベスト。いつまでも野球の素晴らしさを伝えていけることを生涯続けることが大きな目標となっている。取材の最後に、「野球をこよなく愛する飛鳥さんにとって野球とは?」という質問を投げてみた。飛鳥さんは少し考えこみながらも、「最高の趣味ですね」と答えてくれた。小学校の時から野球がやらされるものではなく趣味、もっとうまくなりたい、野球が楽しいという感覚は少年時代から何一つ変わっていないという。純粋に野球を楽しんでいる飛鳥さん、これからも野球界の発展に貢献するために挑戦は続いていく。
(teams編集部)
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